
共有物分割請求とは、複数の人が所有している土地や建物などの共有財産を分割する手続きのことを言います。土地や建物などの不動産をはじめ、共有状態にある物について、現物分割、代金分割、価格賠償のいずれかの方法で共有状態を解消することを求める手続きです。民法の「一物一権主義」という原則から、1つの物につき、1つの所有権しか存在できないことが定められています。しかし、社会的要請からこの原則を貫徹することは不可能であり、民法には共有規定が定められています。
共有物分割請求を行うためには、まず共有者全員の合意が必要ですが、合意が得られない場合は、裁判所に分割請求訴訟を提起することができます。分割請求訴訟では、共有者たちの意見がまとまらなかった場合でも、裁判所が土地や建物の評価や分割方法などを決定することで、共有財産を分割することができます。
共有物分割請求を行う際には、裁判手続きが必要になるため、専門家の弁護士や司法書士などの支援が必要になる場合があります。